SHAUN OF THE DEAD
イギリス映画です。Rom-zom-com、すなわち、ロマンチック・ゾンビ・コメディーだそうで、こういう馬鹿で下品で、でもどこか下品になりきらないコメディをつくらせると、ブリッツは本当に良い感じ。アメリカ人が同じことやろうとすると、うまくやりすぎるか、真面目になりすぎるか、とにかくちょっとやりすぎてしまうことが多いような。
BBCのサイトでも、チャンネル4のサイトでも、ほめまくり。ブリッツ的にもツボなのだろうな。こういう映画はハリウッドじゃつくれねぇだろ、などと思っていそう(偏見)。まあ、そもそもこの映画をつくったのが、チャンネル4の大ヒットコメディ
Spacedの製作者なので、チャンネル4の評価は多少割り引いて考えるべきかもしれないけれど。しかし、endearing, warm, decent, likeable, good humour なんていう単語で描写されるゾンビ映画は、たしかにアメリカではつくらないのかもしれない。
ちなみにわたくしは結構Guardianの評を信用しがちなのだけれども(単なる思い込み。根拠なし)、
そこでもcheerful, smart, spirited, good-natured なんていう単語が並んで、そこそこに評価が高い。
ばかばかしいけれどもちょっと賢く、皮肉や諧謔をきかせつつもあくまでもgood-naturedで、やりすぎることがなく、自己耽溺に陥らず。こういうものが好きなブリッツというのは時に非常にえらそうで腹立たしく、すぐにやりすぎて自分の世界にこもって突っ走ってしまうアメリカンに心から共感することもしばしばあるのだけれども、でもやっぱりちょっと好きだ。いや、ステレオタイプなんですけれどもね。「国民性(一人一人の<国民>ではなくてね)のステレオタイプ」というのは、意外にあたっているところがあったりするし。
まあ、それはどうでもよくって、私としてはとにかくこの映画の日本公開を強く激しく希望。